英語の上達は忘れた頃にやって来る
英語多読についてのネットの感想に途中で挫折したというものがある。
私も一度挫折しかけた口だ。
挫折してしまう原因は能力の問題ではなくやり方の問題だろう。
多読に限らずどの方法でも英語の勉強はマラソンや登山に近い長期戦だ。
だが途中で挫折してしまう人は英語の勉強を短距離走だと考えて、ひたすら全力疾走を繰り返して力尽きてしまっている可能性が高い。
TOEICでも受ける度にある程度点数が上下するというから、英語の勉強の成果が常に右肩上がりだと思ってしまうと相当やる気のある人でも確実に挫折する。
誰でも自分がすごく上達したと感じる時と全くダメだと感じる時が訪れるはずだ。
しかし、それはどちらにしろ思い込みにすぎない。
人間だから集中力が無い時もある。
上達の尺度を測る教材との相性が悪い時もある。
英語の実力がそれなりに養成されていても、疲れて集中力が無くなっている時に相性の悪い教材に当たれば当然結果は悪い。
その逆に調子が良い時に自分が得意な分野の教材を読んだり聞いたりすれば、そりゃ結果は自分の想像上に良くなる。
長期戦で一番やってはいけないのは一喜一憂する事だ。
日本語を勉強している外国人とネットで知り合って話していてそう実感した。
音声会話をやって日本語だけでまともな会話が成立する外国人は平均して7年くらい勉強していた。
それも7年間毎日休まず真面目に勉強している人というのはまずいなくて、だいたいどの人もしばらく投げ出していた時期がある。
短期決戦で力尽きると英語自体が嫌になってしまう。
やる気には波がある。
だからやる気を頼みの綱にして頑張るのは、幸運をあてにして地図もコンパスも無しに山に登るのと変わらない。
語学の良いところはちゃんとした方法を続けていれば、才能に関わらず誰がやってもそれなりに上達する事だろう。