ティーンタイタンズ The Judas Contract感想
ネタバレあり。
英語の勉強も兼ねて買ったDC長編アニメのBlu-rayの中で最も期待していたThe judas contractだったが、最も期待ハズレという非常に残念な結果に終わった。
見る前は最も期待してなかったSon of batmanがけっこう面白かったしその続編扱いのJustice league vs teen titansも面白かったと来れば、まさかThe judas contractがつまらないとは夢にも思わない。
ロビン役を卒業してナイトウィングに成長したディック・グレイソンがそれでもスターファイアよりちょっとだけ背が低いとか、トレイシー13らしきキャラがカメオ出演してるとか、そういうファン向けの小ネタにまで力を入れているのは好評価なのだが肝心のストーリーが面白くない。
Son of batmanで死ぬ死ぬ詐欺をやったデスストロークがやっぱり生きていて、岩石投げ放題娘のタラをティーンタイタンズにスパイとして送り込むのだが、タイタンズはデスストロークに翻弄されまくるだけでほとんど活躍しない。 爽快感がなく見ていてストレスがたまった。 分かりにくい例えを使うと、グレートイリュージョン2見破られたトリック的なヒーローが冴えない展開だ。
The judas contractのタラは見た目も性格もかわいくともなんともなく、いかにもアメリカンな10代の不良少女なのでレイブンにさっさと異次元送りにされて欲しいとしか思わなかったが、最後はテレビ版と違って石像にもならず。 アーカムアサイラムにでも収容されて、ハーレークィーンの元で修行でもしておけ! The judas contractのタラはスーサイドスクワット予備軍としては有望なキャラだった。
The judas contractはストーリーのいまいちさだけでなく、時々、作画のクオリティも落ちていた気がするが全体的にスタッフの疲れが出ていたのかもしれない。それか予算的な疲労か。
良いところほとんどなしのThe judas contractだが、バットマンの息子ダミアン・ウェイン三部作の完結編として見ると急に印象が変わってくる。
主役のはずのティーンタイタンズが脇役並の活躍なのも、黒幕のマスターマインドよりデスストロークが目立つのも、そうだ!これはダミアンの成長の物語なんだ!と納得できる。
第一章のSon of batmanではダミアンは野生の獣のように手がつけられず、ナイトウィングにも本気で襲いかかっていたが、第二章のJustice league vs teen titansではタイタンズという仲間と居場所を見つけ、最終章The judas contractではナイトウィングとコンビを組んでじっちゃんの仇であるデスストロークと戦うまでになったのだ。
ダミアン様、良くぞここまで成長されましたな、アルフレッドは嬉しゅうございます、TTという話だったのである。
しかし、それならいっそダミアンがピンチになった時にバットマンがティーンタイタンズに協力を申し出るが、あえてナイトウィングが断るという展開を入れて欲しかった。
タラを出さなかったらもっとダミアンをメインにできたろうに。 テレビシリーズ版のファンに向けてのアピールからかタラとビーストボーイの関係にも焦点を当てるので、ダミアンの話がぼやけてしまっていた。
ダミアンが途中デスストロークに監禁されてタイタンズから離されてしまうのは、ビーストボーイとダミアンがチーム内のトラブルメーカーとしてキャラがかぶるし、タラを気遣う同年代の男子としてもキャラがかぶってしまうせいだろう。
ダミアンと絡む別の少女ヴィランを出しておけば良かったものを。 デスストロークの娘としてローズ・ウィルソンがいるだろうが! コミック版ティーンタイタンズでローズ・ウィルソンはタイタンズのメンバーだったんだからよ!
The judas contractの次はハーレークィーンの長編なのだが、キャラクターデザインも変わるしThe judas contractの出来が残念だったので買うことはないだろう。
やはり次はヤングジャスティ シーズン3にこそ期待したい。